「コアゴルファー」の2020年度の関心度

「コアゴルファー」の2020年度の関心度

米国におけるコアゴルファー(年間8回以上のラウンドをするゴルファー)を対象とした「2020年度のゴルフへの関心度」について調査結果が公開されました。

 

コアゴルファーは、本年度の6〜9月までの4カ月間で、昨年度の同時期に比べ、推定3,900万ラウンド多くプレーしたという結果が出ました。コロナウイルスによる自粛・密を避ける余暇の過ごし方として、ゴルフがプレーされ、その結果、プレー回数が増えたと言える理に叶った結果となりました。

コアゴルファーのうち、今年に入り、よりゴルフに興味を持つようになったと回答した人は53%であり、さらに女性だけに絞った場合、72%に上ります。

さらに、この時期にゴルフにより興味を持つようになったきっかけとしては、購買、メディア、旅行、教育といったことよりも、多くのラウンドプレーを行い、頻繁に練習をしたことによりスコアの改善に繋がったということが、一番多く回答として上がった結果となりました。より興味を持ったと回答したコアゴルファーのうち、もっと練習をしたいと思うようになったか?という質問に対して、そう思うようになったと回答したのは18〜34歳の世代で72%でした。

その一方で、65歳以上のコアゴルファーは、練習によって関心レベルが上がったと回答したのは30%だけでした。こうしたコアゴルファーは、おそらく練習量を増やすよりも、コースで自由な余暇を過ごすことをより好んでいるものと思われます。

 

今回の調査により、同じコアゴルファーであっても、年代によってもゴルフに求める楽しみ方が違うということがわかりました。18〜34歳の壮年層は、ゴルフプレーにおける自己成長を通じ、よりゴルフへの関心を強めていく傾向がある一方で、65歳以上の老年層は、ゴルフプレーにおける自由な余暇の過ごし方により関心が高いと言えそうです。とすれば、18〜34歳の壮年層には、より戦略的にゴルフを思考するための指導がより好まれ、65歳以上の老年層にはエンジョイゴルフのプログラムが好まれそうです。

より戦略的にゴルフを思考するための指導については、NGFゴルフ基礎原論の第四章ゲームマネジメント、3ストラテジー&タクティクスが参考になるかもしれません。

上記は一例に過ぎませんが、ちょっとした調査結果から傾向と対策を想像することも可能です。こうした調査結果に基づいた傾向と対策を組み合わせた上で、多様な手法(プログラム)を提供できることが、ゴルフプロフェッショナルに期待されていることではないでしょうか。

 

NGF FAR EAST 代表  宮田 万起子